インドで土偶に恋をする

インド Puneにて駐在員妻となりました。

吉村昭著「高熱隧道」


知人の勧めで手に取り、すっかり度肝を抜かれました。 

舞台は、黒部渓谷にダムと水力発電所を建造するための、トンネル(隧道)工事です

 

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冒頭から巻末まで、死の暗い影が付き纏いつづけます。

惨たらしい屍体や、想像を絶するほど劣悪な労働環境が何度もでてきます。だけどそんな、残酷なこともざくざく描写してしまう吉村さん。

 

綿密な下調べあっての作品なんだろうと、ひしひし感じました。それでいて、史実ばかり並べて重たくなることもなく、人間のしぶとさ・純朴さと醜さみたいなものが巧みに描かれて、読み手の意識を離しません。

 

ドボ女(土木系女子。私のような!)もそうでない方も、一度は手に取って見てほしい一冊です。

読み終わってぼうっとしながら、次に読みたい吉村本はこれ。

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山(=脅威としての自然)に挑む人間模様として、こっちも気になる。

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